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タブレット端末で学力向上するのか?

最近「#科学的根拠で子育て」という本を読みまして。

非認知能力激押しの内容だったのですが、その中にタブレットを用いた学習に関する注意書き的内容があったのでシェア。

前回の記事は、こちら👇

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「1人1台端末」政策は、税金の無駄遣い?

すっかり学びのツールとして定着したダブレットですが、日本ではコロナの影響もあり、2019年に始まった「GIGAスクール構想」によって一気に進みました。

2018年時点では、日本の授業におけるデジタル機器の使用時間は、先進国で最下位という結果だったということですから、世界の国々では、早々に始まっていた模様。

肝心なのは、その効果ですよね。

コロンビア、チリ、ルーマニア、スウェーデンなど、教育デジタル化の諸先輩方が残した結果を見てみると、

子どもたちの学力向上に対して効果がなかったか、あるいは学力を低下させた。

という、とんでもないことになっているのです。

ルーマニアの報告をもうちょっと深掘ると、

子どもたちの成績が下がり、ゲームに興じる時間を増やし、それまでは定着した読書や宿題をする時間が短くなった。

なんて結果が。

また、カリフォルニア州で、小学校6年生から中学校2年生までを対象に行われた実験の結果を見てみると、

PCを配られた生徒たちは、SNSのアカウントを開設したり、オンライン上の友人を増やすことに成功し、学力には変化がなかった。

とか。

そりゃあ「税金の無駄遣いだ!!」なんて厳しめの意見も出されますよね。

じゃあ、どうすりゃいいの?

「もう配っちゃったけど、どうすんの?」というのが気になるところ。

さすがに、健康観察とか共通テストをタブレットでやります!!なんて言っているのに、「うちの学校では使いません。」とはいかない。

だからこそ、「タブレットを使う場面を限定する」ということが重要かと思われます。

無駄遣い扱いを受けたタブレットも、どうやら悪い事ばかりではないのです。

例えば、「習熟度別学習の実現」には、大きな力となります。

いわゆる、「個人の学びを蓄積することで、その『子(個)』に合った問題を提供してくる。」というのは、学力向上に寄与するということが分かっています。

この結果を踏まえ、授業場面を具体的に想定するのであれば、

「ドリルタイム」のような時間を設定し、自分に適正化された問題を解いていく。

というのは、学力向上につながります。

もちろん、当該学年の学習とは限りません。

当該学年の学習内容ではなく、過去の単元に戻って問題を解いている子どももいれば、より発展的な問題にチャレンジしている子どももいるでしょう。

そのような「個人の習熟度に適した問題」には、タブレットが役立ちます。

さらに、タブレットがもたらす学習効果として、「動画効果」はあるでしょう。

日々授業をされている先生方であれば、痛いほど感じていると思いますが、

・体育で自分の動きを撮影する

・算数で立体図形を提示しながら説明する

・理科で実験映像を提示しながら説明する

・社会で実際の映像を見ながら考える

などなど、「動画」を活用することで、ぐっと授業が分かりやすくなる。

これは、タブレット導入を歓迎すべき部分です。

「どのような使い方をすれば、どのくらい学力が上がるのか?」といった一番知りたい部分は、はっきりとした結果が出ていないのは残念です。

ただ、意識していくべきは、タブレットが主役ではなく、あくまでも「学びを深めるための1つのツール」として、先生も子どもたちもタブレットと良い距離間を取っておくことが必要かもしれません。

自由に使える環境というのは、デメリットの方が多いのかもしれませんな。

他にも、

・子ども時代には、スポーツをした方がいい!!

・大切なのは、学力よりも非認知能力だ!!

みたいなおもしろすぎる内容満載ですので、ぜひ、一読ください。

#科学的根拠で子育て

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