勉強でもスポーツでも成果を残した人って、意志力が強いイメージがありますよね。
当然のことながら、偉大な成功者も初心者だった時が存在する訳で。
驚くような成果の裏側には、長期的な努力によってスキルを磨いてきた時期があるのです。
そのような偉人たちから学ぶべきことは多いとしても、「意志力の強さだけで進もうとすると手痛いダメージを喰らうよ」という意外な側面もありますので、ここにシェアします。
そんな人生においてメリットとなる気付きを与えてくれるのが、スターリング大学のクリストファー・ボイス氏。
→こんな研究
同氏は、意志力高めの性格である誠実性に着目して9570人を4年間かけて調査しました。
結果、失業というイベントに対して誠実性の高い人ほど生活満足度の落ち込みが120%も高かったということを確かめたのです。
誠実性というのは、科学的に最も正確だと言われているビッグ5という性格テストの中でも人生の成功に欠かせないものと言われています。

どうやら誠実性も良し悪しがあり、使い方が重要みたい。
誠実性が不満足につながるなんておかしいじゃないか‼︎と言いたいところですが、どうやらカラクリは次のよう。
誠実性高めの人は、勉強や仕事においてコツコツ努力を積み上げるため目標達成しやすいが、失敗した時のダメージがでかい。
ということらしい。
ちょっと話はそれますが、正義感なんて同じような良し悪しをもっていますよね。
素晴らしい価値観のように思われますが、正義感が強すぎると必要以上に敵を作ってしまうなんてこと。
正義感に+因果応報がくっつくとさらに怖い。
何かしら不測の事態に陥った時に、「○○だったからこんなことに」と必要以上に自分を責めてしまうor「あいつが○○だったから」と、悪いことの原因を無理やり作り出してしまったり。
要するに、誠実性も正義感も柔軟性がないと、自分や他者を労わることができないよということでしょう。
誠実性が不満足につながる理由
①経済的目標の喪失
誠実性が高い人は、その性格特性から多くの富を蓄える傾向にあります。
「収入の〇%とは貯蓄しよう」という目標を立て、着実に実行できるような性格ですからね。
ただ、このような選択ができるからこそ、「失業」という事態に陥ると、その目標が叶えられなくなってしまう。
結果、生活満足度が大きく減少するのです。
②能力を発揮する場の喪失
誠実性の高い人は、自分のスキルを社会のために発揮したいというモチベーションが高い傾向にあります。
しかし、失業によってそのスキルを発揮できる場所が無くなってしまうことで生活満足度の低下につながります。
③自分の能力卑下
誠実性の高い人は、失業という事実を自分の勤務態度ではなく、能力値に求めてしまう傾向にあります。
失業に至るまで大いにさぼってきた人であれば、「次は、ちゃんと働こう」と切り替えられる可能性を残せますが、誠実性の高さ故、きちんとコツコツ努力してきたのに失業してしまった場合、「あぁ、自分の能力が足りていなかったんだ。」という結論に陥ってしまうことがあるのです。
そんな、自分自身を責めてしまう傾向は、間違いなく生活満足度を低下させるでしょう。
こんな感じで誠実性(意志力)は、目標達成にとってとても大切なんだけど、それだけに重きを置くと、失敗した時の反動も大きいみたい。
ただ、成功者になるために意志力は必須ですからね。
誠実性という性格に磨きがかかっている方は、その特性を存分に生かすべきでしょう。
大切なのは、その使い方。
次回は、「意志力とどのように付き合っていけばいいの?」という疑問の答えになるような記事を書いていきます。
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