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個別指導に最適な5Cルール

教育には様々な形態がありますが、学習効率が最も高いのはやっぱり個人指導。

そんな個人指導の効率を最大化したいのであれば、

自分に適した人に適した教え方で指導してもらう

これ以上に良い条件はあり得ません。

本記事では、学習効率最大化を目指す上で必須である「指導者のスキル」の話。

指導者が知っておきたい、「5Cルール」を紹介します。

それが、こちら。

コントロール感(Control)
チャレンジ(Challenge)
自信(Confidence)
好奇心(Curiosity)
文脈(Contextualize)

では、それぞれについて、さくっと解説していきます。

コントロール感(Control)

何事においても「やらされている」よりは、「やりたいからやっている」方が良い。

だからこそ、指導者側に意図があったとしても、「やりなさい!」というスタートでは、子どもがその意図を感じていない限り、学習効率は高まりません。

言い換えれば、子どもに選択・決定を委ねて「コントロール感」をもたせることが、学習高率を上げる一つ目のポイントになるのです。

スタートからゴールまでの道のりを整えるよりも、子ども自身がスタートを切ることができるよう工夫して、ハードルを乗り越えられるよう支えていくことが良いでしょう。

コントロール感についてこんなおもしろい話もあります
👉いざ!!という時の押しボタン

チャレンジ(Challenge)

「なるべくストレスのない毎日を送りたい」と願う気持ちは分かります。

ただ、成長にはストレスを伴うのも事実。

やはり、自分に負荷をかけないと、スキルを高めようとは思いませんからね。

ただ、「負荷をかけないと…」なんて意識して生活している子どもは稀でしょう。

だからこそ、指導者側が「ちょっと頑張ればクリアできる」という適切なレベルの課題と向き合うことができるようにすること、上手にチャレンジ機会を提示し、クリアした達成感を味わうことで子どもは伸びていくのです。

チャレンジ体質になるために知っておきたいこと
👉チャレンジとマインドセット

自信(Confdence)

子どもに自信を付与するのも指導者の大切な役割です。

ただ、何でもかんでも賞賛すれば良いってものでもない。

マインドセットの大切さを確かめたキャロル・ドゥエックによると、

「頑張ればできるようになる」と自分の力を信じることと同じくらい、「頑張っていないからできない」と自覚させるのも大切
#マインドセット「やればできる!」の研究

というように述べています。

自分自身を信じる力、いわゆる自尊心は自分を成長させるために必須ですが、努力と結びつかない自信は、時に打ち砕き、現実を見るよう促してあげる必要もありそうです。

もちろん、努力から獲得した成果は大いに賞賛しましょう。

そして、誤答や失敗は、その価値を次に生かすことができるようサポートするのが肝心。

要するに、「点数が悪い」とか「ケアレスミスをした」みたいな評価ではなく、

「なんで間違えちゃったんだろうね?」
「どうやって答えたら良かったのかな?」

というように誤答から学ぶ姿勢を教えることが大切なのです。

自尊心の4タイプ

「自尊心を高められるように…」なんて教育現場では語られます。

もちろん、誰もが「自分って最高だぜ!!」と思えていれば、幸福度は上がるでしょうし、人間関係のいざこざもなくなるかもしれません。

そんな自尊心ですが、明らかに自分大好きで、何をやるにも自信満々な分かりやすい人は、いわゆる「顕在性自尊感情」が周囲に伝わっているのでしょう。

ただ、自尊心のおもしろいところは、他者はもちろん本人でさえも意識していない自尊心の高さ、「潜在性自尊感情」というものが存在するらしいのです。

#性格がいい人、悪い人の科学」では、そんな自尊感情を人間関係と組み合わせ、次の4つのタイプに分類しています。

・他者を軽視しない自尊感情高めの人・・・自尊型
・他者を軽視する自尊感情高めの人 ・・・全能型
・他者を軽視しない自尊感情低めの人・・・萎縮型
・他者を軽視する自尊感情低めの人 ・・・仮想型

先ほども触れたように自尊感情高めの人は、感じ方はそれぞれとしても基本的に「自分って最高!!」と思えている人のことを言います。

そんな特徴に人間関係(他者視点)を加えると、次の2つのタイプが完成します。

「自尊型」・・・他者を軽視しないため、「自分が最高だけど、他者にも良いところあり」と感じられる。
「全能型」・・・他者を軽視するため、「自分が最高で、それ以外は大したことない」みたいな捉え。

この2つを並べると、自尊型が最高なように思いますよね。

全能型は、ダークトライアド(人間関係において問題のある3つの極端な性格)における「ナルシスト」をイメージさせます。

まぁ、ナルシストであっても周囲が迷惑するような事態を引き起こさなければいいヤツなのですが。

では、残りの2つのタイプ、自尊心が低めな人の場合も見ていきましょう。

「萎縮型」・・・他者を軽視しないため、「自分に自信がもてず、みんなはすごいなぁ」と感じている。
「仮想型」・・・他者を軽視するため、「自分はすごくないけど、みんなはもっとレベル低い」と捉える。

謙虚が美徳の日本人にとって、”へりくだる”というスキルは役立つこともあったのでしょう。

そこに自尊心がくっつき、心から自分を信じることができないと、謙虚というよりも恐縮しすぎてしまうことがあるのかもしれません。

そして、ちょっとひねくれた特性をもっているのが「仮想型」。

自尊心が低いという状態は、ある意味自分の問題なのですが、その状況を何とかするために、「みんな何も分かっていない」と周囲の人に対する評価を敢えて下げ、自分の自尊心の低さをカバーするという厄介者。

自尊心の低さ故、他人の一挙手一投足が気になり、それだけでなく、チャンスと在らば叩きにいく。(物理攻撃じゃないよ)

SNSにおいて「叩く」とか「炎上」という文化も、もしかしたら、自尊心の低さという問題を抱えた人が、自分を価値のある人間だと思いたいが故のあがきなのかもしれません。

好奇心(Curiosity)

人間の成長意欲は、好奇心に支えられています。

人生100年時代と言われる最近では、生涯学習なんて言葉が推奨されています。

人間は、好奇心を軸として周囲から様々な情報を取り入れ、それらを自分なりに結びつけて自分の世界観を創っていく生きもの。

そう考えると、生涯学習という言葉が生まれること自体矛盾しているのですが、それだけ「勉強」とか「学習」といった活動が特別視されているとも考えられます。

話は逸れましたが、個別指導をする際のポイントとなる「好奇心」は、

指導者が、子どもの学びをつなげ・広げる

ということにあります。

「学び」が特別視される世界戦では、「勉強は、学校でやるもの」とか「勉強は、テストで高い点数をやるためのもの」「レベルの高い学校に入るための手段」みたいな捉えになりがち。

もちろん、現代の社会構造では、テストの点数が高い方が、一般的な成功につながる道は開かれやすいでしょう。

ただ、「学ぶこと」自体を楽しむためには、点数とか受験に囚われることなく、好奇心に従って知識を増やし、概念を形成していくことが大切なのです。

「勉強=つまらない」と捉えがちな子どもたちですから、個別指導を担当する指導者が、獲得した知識同士をつなげるような促しをしたり、より広い概念を獲得できるようアドバイスしたりすることが、子どもの好奇心を促すきっかけとなるのです。

好奇心についてさらに深掘り!!
👉好奇心の見つけ方

文脈(Contextualize)

5つのCの中で、一番イメージがつきにくいのが、この「文脈」でしょう。

イメージはしにくいですが、全く難しいものではありません。

要するに、

勉強の内容を、子どもの取り巻く現実世界に関連させられるようなサポート

のことを指しているのです。

学校教育でも、単なる知識の獲得だけでなく、生活の中で使える知識として提供しようと意識されてきましたし、実際に「自分の生活と学習内容がリンクした方が学習定着率が上がる」ということは、実験で確かめられています。

指導者が意識するポイントとしては、獲得した知識を知識のまま覚えるのではなく、日常生活の中と関わらせて覚えられるよう、その橋渡しをすることがこの「文脈」の大切な部分なのです。

📘参考図書
#頭のでき

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