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レジリエンス

未来を切り拓く子どもたちに、ぜひとも伸ばしてほしい能力の一つとして「レジリエンス」は欠かせません。

当然のことながら、長く短い人生において全てが上手くいくなんてことはあり得ません。

思い通りに進まずに歯がゆい思いをしたり、時には挫折して自分の限界点に打ちのめされるかもしれません。

しかし、それで良いのです。

一見、ネガティブな出来事も使い方次第で、大きな武器になる。

「時間が経てば笑い話になるさ…」なんて言われますが、ネガティブに襲われている最中は余裕をなくしていても、それが過ぎ去ってしまえば、「ちょっと聞いてよ!!」という鉄板の話題になるかもしれません。

人間関係を充実させるテクニックの一つとして「自分の失敗経験を話す」というものがありますからね。

「信じられないネガティブを何とか乗り越えてきた」という経験は、人生というゲームにおける主人公レベルを上げるだけでなく、仲間を獲得するための武器にもなるのです。

少し話は逸れましたが、要するに「どんなネガティブもレジリエンスを発揮して乗り越えることでメリットをもたらすよ」ということ。

そんなレジリエンスについて見ていきましょう。

レジリエンスってなんだ?

人生を充実させるための必須スキルである「レジリエンス」。

アメリカ心理学会の定義によれば、レジリエンスとは、

「逆境、トラウマ、悲劇、脅威、極度のストレス(家族関係の問題、健康問題、職場や経済的な問題)に直面する中で適応していくプロセス」

と、定義されています。

この定義を見ると、レジリエンスが発揮される場面としては、ピンチを被り、逆境に陥った時であることが分かります。

もちろん、逆境からの立ち直り方は人それぞれ。

さらに、「仕事のピンチは得意だけど、家族の問題になるとちょっと…」という感じで、レジリエンスを発揮できる分野も人それぞれみたい。

そんなレジリエンスについて、「#性格がいい人、悪い人の科学」の中で紹介されていた5つのタイプが紹介されていました。

それがこちら。

  1. 自己強化(ハーディネス)
  2. 受け流す
  3. コミュニケーション
  4. 逃避
  5. 成長

それぞれの特徴をさくっと紹介しますね。

①自己強化(ハーディネス)

逆境に対して自分を鍛えることで乗り越えるタイプ。

あるあるな状況として、大好きな人にフラれるという想定で考えましょう。

厳しい現実を突きつけられた時、この世の終わりとも感じられるくらい落ち込むことがあるかもしれません。

そんな状況において、「よし、あの人が後悔するくらい魅力的な自分になろう!!」と視点を切り替えて、自分磨きに移行するようなイメージ。

「自分が受け入れられなかった」という状況を覆すために、さらに技術に磨きをかけることはスポーツ選手やミュージシャンといった、多様な職種にも見られますよね。

研究によれば、「怒り」という感情は、自己成長に一役買っているなんて調査もありますから。

逆境を力技でねじ伏せ、成長につなげるという、レジリエンスを上手に発揮した方法と言えるでしょう。

②受け流す

どんな逆境でも「気に病むことなく受け流す」なんて方法を実践できれば、かなり生きやすくなります。

生きていると必ず発生する問題の全てに答えがある訳ではありません。

むしろ、自分一人の力で解決できないことの方が多いでしょう。

だからこそ、逆境に対して自分の力が及ばない範囲は、「受け流す」という方法が役に立つ。

例えば、ややこしい感情である劣等感を想定して考えてみましょう。

劣等感は、多くの場合、他者との比較からもたらされます。

人間は社会性の生き物ですから、集団の中における自分の立ち位置を常に意識してしまうのでしょう。

そんな比較は、時に勝ち負けを持ち出してくる。

そんな比較の中で、自分自身に敗者の烙印を突きつけるほど苦しいことはありません。

しかし、スポーツのような世界観でなければ、明らかな勝敗がつかない場面も多くあります。

自分で「負けた」と思い込んでいても、見方を変えれば優れた面が見えてくるなんてこともある。

そのような気づきから、「まぁ、いいか。」と勝負から降りて受け流すことも人生を生きやすくする大切な手立てなのです。

③コミュニケーション

逆境に陥った時、他者に協力を促す方法が三つ目のコミュニケーションというタイプです。

ピンチに陥ってどうしようもない時、「友達に話を聞いてもらったらすっきりした!!」なんて経験をした方も多いのではないでしょうか。

やはり、共に悩み、手を差し伸べてくれる仲間をもつことは、レジリエンスを発揮する上でも大切なのです。

④逃避

逆境から一時的に非難するという方法が、こちらの「逃避」という方法。

逆境の内容や大きさにもよりますが、時に「逃げる」という選択肢が必要な場合もあります。

ただ、先ほども触れましたが、「逃げる」をデフォルトにすると望ましくない場合もある。

レジリエンスというのは、逆境に立ち向かい、試行錯誤して乗り越えていく先に成長を見出すことがポイントです。

だからこそ、逃げてばかりいると、折角の成長機会を逃すことになりますし、「問題が起きたら逃げればなんとかなる」という学習が、人生のエラーにつながる場合もある。

子どもたちにつけてほしい力の一つとして「自己効力感」がありますよね。

これは、「問題に直面した時、『この問題ならきっと解決できる!!』という自信に支えられてこと発揮できる」と言われています。

人間は最初から全ての問題が解ける訳ではない。

ただ、問題に対してチャレンジを続けると、そのチャレンジから得た経験値が、「きっとできる!!」という自信につながり、その自信こそ「自己効力感」なのです。

乱暴にまとめると、「逃げてばかりいては、成長チャンスを逃すよ」ということなのですが、「逃避」という選択を選びすぎないためにも、覚えておきたいものです。

⑤成長

最後に取り上げるのは、「逆境をバネにして成長する」というタイプ。

「そんなの、これまでに紹介してきたタイプと一緒じゃん?」と思われるかもしれません。

確かに、逆境を成長に変えるという意味では、ハーディネスともとれるのですが、ここで取り上げる「成長」というタイプは、「ポッキリ折れ、時間をかけて自信を取り戻し、折れた経験値を使ってより大きなことにチャレンジしていく」という成長タイプのこと。

ハーディネスとの違いは、「一度、折れている」ということでしょう。

逆境の内容やその人のパーソナリティにもよりますが、人生ゲームの中では、「まさか!!」と思うような、予想だにしない大きな逆境を被ることもある。

そんな逆境を目の前にして身動きを取れなくなるようなこともあるでしょう。

しかし、人間が素晴らしいところは、「どのような逆境でも、時間をかけて受け入れていくことができる」ということ。

さらに、時間をかけて受容ができたのなら、その経験値を使って人生をより充実させることができるのです。

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