・自分の年収は友達5人の平均位になる
・肥満の友達は肥満である可能性が高い
・集中力して仕事に打ち込む人の横に座るだけで集中力がアップする
「まさか!」と思うような内容ばかりですよね。
しかし、確かなのは「身を置いた環境に大きな影響を受ける」ということ。
人間の人格形成において、もちろん遺伝もあるのですが、「半分以上が環境要因である」ともいわれています。
だからこそ、「子どもの可能性を伸ばしてあげたい!」という親心は、あれこれ具体的な指示をして親子関係を微妙なものにするよりも、「子どもの可能性を伸ばすことができる環境を整える」という方向性が互いに気持ちよく生活することができるでしょう。
本記事では、
子どもにとって有効的な環境の整え方ってどうすればいいの..
という疑問にお答えします。
子どもさんの特性や願い、家族の状況と照らし合わせながら取り組んでみてくださいね。
子どもの可能性を伸ばすために整えてあげたい「環境」とは
「環境」といっても多種多様。
とりあえず、思いつく限りの項目を挙げてみましたので、必要なところから読み進めてください。
・食事
・運動
・睡眠
・時間
・メンタル
・読書
・部屋
・挑戦
・人間関係
このようなカテゴリに沿って、それぞれさくっと解説していきますね。
①子どもの可能性を伸ばす「食事」の力
「体は食べたもので作られる」というのは、言うまでもありません。
逆にいうと、食生活が乱れると、基本的な生活が成り立たなくなる可能性があるということ。
だからこそ、子どもたちには「食事」に対する適切な知識をもって食べてほしいのですが、おいしい食品が飽和状態になった現代において、「おいしさ」よりも「体のためになるもの」を選択するのは相当難しいでしょう。
ただ、難しいからといって諦めてよいものでもありません。
少なくとも、自分の食べたものが「どのような働きをして体を成長させてくれるのか」に意識を向けてもらいたい。
たとえ常に正しい食生活につながらなかったとしても、偏った食品摂取や暴飲暴食なんて事態を避けられるかもしれません。
もちろん、「食事」が大切なのは大人も同じこと。
子どもと共に取り組むことができるのです。
なんとなく食べるのではなく、夕食を囲んだ家族団らんの時間に今日のメニューを話題としてお話することもできるでしょう。
そんな会話をしながら正しい食事ができるよう「環境設定」を考えてみることをおすすめします。
②子どもの可能性を伸ばす「運動」の力
続いては「運動」を話題とします。
ざっくり言うと、「運動すれば頭がよくなる!」と言われているのはどうやら確かな模様。
「勉強」という使命を背負って生きている子どもたちにとって、自分の可能性を存分に伸ばしてくれる相棒として「運動」は確実にものにしておきたいところ。
もちろん、歩いて登校をしていたり休み時間に運動をしたりすることが大切です。
ただ、暇つぶしツールが進化した現代において運動時間が少なくなっているのは当然の結果。
運動に対する知識をもち、意識的に運動習慣を作り上げたいものです。
③子どもの可能性を伸ばす「睡眠」の力
「食事」、「運動」ときたら、「睡眠」も欠かすことはできません。
人間は寝ている時間に疲労回復だけでなく、学習したことの整理や記憶への定着と、様々な活動を行っています。
だからこそ、睡眠時間を充実させることが子どもの能力を開放することにつながるのです。
睡眠不足は、意欲の減退を招きます。
ということは、どれだけ充実した学習環境を整えたとしても、主役である子どもが学習する準備が整っていないと学習効果はあがりません。
さらに、人生の幸福度を左右する「人間関係」も睡眠不足によって壊れてしまう可能性もあります。
若い頃は、基本的に体力があるため、「少しくらい睡眠不足でも元気に活動できる!」と思いがち。
しかし、睡眠不足の怖いところは、「自分の睡眠が不足していることに気づくことすらできない」というところ。
ぜひとも、身近な大人から睡眠の大切さを共有し、自分の実力を存分に発揮して活躍できるよう睡眠環境を整えてあげてくださいね。
④子どもの可能性を伸ばす「時間」の力
「Time is money」と言われますが、実は「時間」は「お金」よりも価値が高いかもしれません。
というのも、どれだけの大金を積んだとしても「時間」を買い戻すことはできません。
「タイパ」という言葉が当たり前のように使われ始めたことからも分かるように、現代においてより充実した生活を実現するためには、「時間の使い方を意識する」ことは欠かせないでしょう。
人間の特性として、「未来になればなるほど楽観視してしまいがち…」という残念な特徴があります。
「今すぐ1000円をもらいますか? それとも、来週1500円をもらいますか?」
という質問をされると、1500円の方が価値が高いと分かっているのに、「今すぐ」に引きずられて500円をみすみす逃してしまうなんて心理効果もあれば、
「今週は忙しいから、来週にしよう!」
なんて判断をしたにもかかわらず、「来週も同じように忙しい」なんてこと”あるある”ですよね。
「先延ばしにした分だけ人生が遅れて行く」なんて言われる所以はここにあり!
「いつかやろう」とか「もっと落ち着いたら…」なんて予定を先延ばしにすると、きっとその予定は、実行されないまま終わってしまうでしょう。
このような意識をもち、忙しい毎日の中にも「少しだけ変化を取り入れる」とか「自分が本当にやりたいことに挑戦する時間を確保する」という有効な時間の使い方ができる人こそが、人生の真の勝者となれるのです。
➄子どもの可能性を伸ばす「メンタル」の力
人生を成功に導く人間の特性として「メンタルの安定」という視点は必須だと言われています。
実は、メンタルというのは、自分がどのように世界を見て、社会と接しているのかという態度に直結するのです。
「コップの水がどれくらい残っているのか?」という例えで表現されますが、
「まだ、半分も水が残っている。」
と見るか、
「もう、半分しか水が残っていない。」
と見るかで、世界の見方は180°変わってきますよね。
ということは、コップに残った水の見方一つをとってみても、それぞれの人が、それぞれの見方で世界を見て、社会と接していると言えるのです。
では、どうして「メンタルの安定が成功に結び付くのか?」ですが、この理由は本記事の⑧で取り上げられている「挑戦」に関係します。
単純な話、自分のメンタルを安定させられる人ほど、「自分という存在に対して肯定的」に関わることができるでしょう。
その「自己肯定感」は、「挑戦」の回数に大きく関わってきます。
「挑戦」に付きまとうのは、「失敗したらどうしよう…」という不確定な不安。
しかし、挑戦に失敗はつきものであり、むしろ「より多くの失敗をするから成功もする!」のです。
だからこそ、なるべく若いうちにたくさんの失敗を経験値としてため込んでおくことが非常に重要なのですが、その度重なる挑戦と失敗のループに耐え得るためにも「メンタルの安定」が必要不可欠なのです。
歴史に名を残す偉人も、一発勝負で勝ち抜いてきたのではありません。
数えきれないほどの失敗や、周囲からの反対、ときには批判を受けつつも、自分を信じて自分の道を生き抜いたからこそ大きな成功につながったのです。
だからこそ、成功者には「メンタルの安定」が不可欠なのです。
⑥子どもの可能性を伸ばす「読書」の力
「食事」、「運動」、「睡眠」ときて、ちょっと変わったおすすめ環境も紹介します。
どうやらぼくたち人間は、「自分自身について豊かな言葉で表現できるほど、メンタルが安定する」なんてことがあるみたい。
そんな武器にもなる「語彙力」や、高収入のカギとも言われる「創造力」は、どのように養われるかといったら、「読書」は欠かせません。
しかし、多くの親御さんからは、
「うちの子は、全く本を読まないんです。読めって言っているのに…」
なんて声が聞こえてくる。
やはり、強制されて読むことは楽しくありませんからね。
だからこそ、家庭における「読書環境」というものはちょっと見直してみても良いかもしれません。
「読め!」と渡すのではなく、「読みたいな。」と心が動いたときにすぐに手に取れるよう本棚に本をストックしておく。
休日に、親御さんが読書をして、食事の際に話題とする…
そんな自然な読書への誘いが、いつしか子どもさんに伝わって本を手に取る日が来るかもしれません。
本にハマるきっかけは人それぞれ。
ただ、確かなのは、「おもしろい!」と思う強烈な経験が必要不可欠であることは間違いありません。
親御さん自身、自分がおもしろい!と思う本をストックしつつ、子どもさんが興味・関心のありそうな本を何気なく飾っておくことで、本好きになるチャンスを演出しましょう。
⑦子どもの可能性を伸ばす「部屋」の力
「子ども部屋は、用意してあげたほうがいいのでしょうか?」
というご質問をされる親御さんも多いです。
それぞれのご家庭で状況が違うので、一概に正しい答えはありませんが、「勉強部屋」のような「環境」を準備してあげることはよいかもしれません。
というのも、人間の集中力は、大変貴重なものであり、とても途切れやすいものでもあります。
だからこそ、「この部屋は勉強しかしない!」という環境を準備することで、集中力を切り替えるスイッチを演出できる可能性があります。
もちろん、その部屋には勉強に必要なもの以外はもちこみません。
さらに、勉強法として意外と勘違いされているのは、
「とにかく時間をかければいい!」
ということ。
人間の集中力は、それほど長続きしません。
だからこそ、25分くらい勉強をしたら、5分くらいの短い休憩を頻繁にとった方がよいことが知られています。
さらに、「時間」を目標とするよりは、「課題」の目標を設定し、早めに終わったらそれで終了。
終わらなかったら、明日の課題にするといった区切りをしっかりととってあげる勉強法をおすすめします。
⑧子どもの可能性を伸ばす「挑戦」の力
人生を豊かにする上で、「好奇心」は欠かせません。
さらに、「好奇心」を行動につなげることができれば最強です。
悩み解決にも関わってくるのですが、ずっと悩みを抱えてしまう人は、「起きてもないことを想定して思い悩み続ける」という特徴があります。
そのぐるぐるを解決する方法の1つは、「とにかくやってみる!」ことでしょう。
失敗も成功もしていないことに対して「失敗したらどうしよう」と思い悩んでも答えが出ない訳ですからね。
だからこそ、子どもたちには、進んで挑戦できるような環境設定を準備してあげたいもの。
とはいえ、大人にも都合がありますから、うまくタイミングが合わないと「挑戦」はデザインできないでしょう。
「〇〇をやってみたい!」と子どもが主張してきたとしても、すぐにはチャレンジできないことも多いはず。
しかし、そのような「言ってみたけれど叶えられなかった。」という経験が積み重なると、「どうせ、言ってもムダ…」という自分の可能性に蓋をすることにつながってしまうかもしれません。
全ての挑戦を実現させることができなかったとしても、その挑戦の一部だけを少しずつ叶えていく方法もあります。
「スモールステップで1つずつ課題をクリアしていく!」」という挑戦の積み重ねが、子どもの可能性を広げてくれるのです。
⑨子どもの可能性を伸ばす「人間関係」の力
「人生の幸福度は、人間関係で決まる」と言われています。
そして、「多様な人間関係に触れる」最初のきっかけは、間違いなく学校でしょう。
自分の価値観と全く合わない人との出会いは、なかなか貴重なもの。
だからこそ、学校を含め、学校外でも、様々な挑戦をすると共に、様々な目標を追いかけている人物と出会わせてあげることも大人ができる「環境設定」として心がけましょう。
もしも、自分が活躍できる分野が決まっているのであれば、なるべく早くその道のプロと出会わせてあげることをおすすめします。
もしも、自分が現在いるコミュニティの中で素晴らしい結果を出しているのであれば、もっと大きな競争相手と競り合うことをおすすめします。
ぼくたち人間の環境適応能力はすさまじく、ちょっと同じコミュニティで活動すると、同じような価値観に固まっていきます。
しかし、大きな可能性をもった子どもたちにとって、1つの偏った価値観に染まってしまうのは、もったいないと言わざるを得ません。
ぜひとも、普段のコミュニティから飛び出し、より違った価値観を吸収できる人間関係を環境として与えてあげましょう。
その出会いこそ、かけがえのないものとなるはずです。
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